感想にっき

見たものの感想を書いたりする BLの話もでます カップリング思考がガバガバです

エヴァンゲリオンテレビシリーズとEOEを見ました(すきかっていってる)

序破Qみてない、EOEだけなぜかふわっと見てる、でもwikiとかであらましは知ってる、という不良な感じでテレビシリーズは完全初見でした あとプロフェッショナル仕事の流儀も見た
いやー総じて面白かった!さすが歴史に残るだけありますね 特に最初の方の平和な時代はとにかくテンポが良くて…あっという間に見ちゃった
ロンギヌスの槍の槍がなんだかわからん!とかS2機関って何だっけ!?などはあったけど、でもおおむねなんとなくだいたい何が起きてるかは説明してくれてたし…そのへんの細かいところは解説を見るとして…

20話あたりからバスバス「わかんなかったこと」が解説されてくんだけど、それまでの「なんかわかんないけどエヴァに乗って使徒倒す」とこがめちゃくちゃ青春でびっくりしちゃったな…なぜか前述の通りEOEは見ていたのでシンジくんはずっと鬱だしアスカは病院だしレイは腕がもげるしでなんかこう26話通してずっと傷つけあって後ろ向きに進んでいくのかと思ってた…違かった…

シンジくんには友達ができるし意外とニコニコするし言われたら言い返すしアスカは優秀でプライドが高いけどあっけらかんとした思春期の女の子だしレイは少しずつヒトの心を獲得していくし…あと有名なカヲルくんがあまりにでなくて驚いてしまった カヲルくんずっと良い人でびっくりした…シンジくんも顔を赤らめちゃいますよアレは
でも、どんどん明るく前向きになってくる…ような気もしなくもないシンジくんだけど、何かあったらわりとすぐに折れちゃう 人なんか信じられない!っていうくせに何気に心は開いて見える でもすぐ折れる…だめっていう…エヴァに乗らないっていう…でも乗る…
その辺の全体的な矛盾って全キャラ共通で、最後までかんぺきには掴みきれなかった。でも掴みきれないけどなんだろうな、突拍子もないわけじゃないんだよね、一人の人間の多様な側面を色んなキャラを使って見せられてるみたいな…そんな感じがした(個人の意見です…)。「エヴァ庵野さんの私小説めいたところがある」って意見みたから引っ張られてるかも…。かなり感情的にみんな発言するんだけど、不自然じゃないんだよなー。引き込まれるし魅力的なキャラ造形してると思います。セリフ選びがすごいなって思う!
リツコさんとかはかなりわかりやすかったけど。あれは原動力にゲンドウさん(ダジャレではない)が居るのが明確だったからかな
で最後の方で気づいたんだけど、この話のキャラクターたちってあんまり変化がないんだ。人と人とが触れ合った時に生まれる化学反応がわたしはすきで、育っていく中で取り落として実態渇望しているものを与えられて満たされていい方向に変わってく、そして次はそれで人を救ってく…みたいな話展開が好きなんだけど、エヴァはそうじゃない。レイとかはわりとそのセンだけど多分やろうと思えばもっともっとできたと思う。いやそんな簡単に人間の自我芽生えんわと言ったらそうかもしれないけど…、でもレイは確かに変わってたし、変わったからEOEであの選択をしたと思うんだけど、
でもシンジやアスカやミサトは、ゲンドウでさえも…その前にいた、みたいな…触れ合って変わる以前、ひととひとはどうしても傷つけあう、だからそもそも別れていないほうがいい、ひとつになってしまえば傷つかない世界になる、という命題に苦しみ、悩み、そして選ぶという…それがこの話の主題で、ゼーレもセカンドインパクトロンギヌスの槍エヴァンゲリオンも、その謎やなりたちも緻密に練られていてすばらしいしだから人を惹きつけるんだけど、でもいちばん大事なのは苦しむ一人の青年が、(あるいは私が、あるいは庵野さんが)それでも人と生きていく世界を選ぶのか…どうなのか…ということなのかなとわたしは思いました。
そういう意味ではこれはまさに『セカイ系』で、シンジくんが「ここにいて良いんだ!」と選び取った26話も、「やっぱり人と生きたい」と選んだEOEも、ハッピーエンドなのでは…と思った…。世界が今後どうなるかはよくわからんしその後シンジが首絞めてるのもよくわからなかったがなんだろう…人と生きたいと思ってもやっぱりそんなきれいごとだけで終わるわけでもなく拒絶されたら悲しくなっちゃうしそれでもやっぱり共に生きていくのだ…ということなのかもだけど…補完計画されちゃって自分の形をなくしちゃった「わたしたち」も、ちゃんと願って、夢に逃避しないで現実の続きを、自分が主人公の人生を生きないといけないな…と思いました…
てかその「現実の復讐をしているのね」あたりで実写流しながらアンチスレ(これがたぶんプロフェッショナルで言ってたやつだよね)と、逆に「わかってもらえた!」と称賛してる手紙が…映画見てるだけじゃたぶん読みきれないと思うけど…出してるのほんとにわたしたちへの言葉だよね…現実を生きろという…
庵野さんはどこか不足を抱えた魂を抱いてきれいごとじゃなくむきだしの感情で、自我を多分投影して、というか自分ごとすべて投入して作品をつくるから、25年前、まだいまみたいにオタクの市民権のなかった時代に、バブルも崩壊して、ネットもアングラめいてて多様性の持て囃される感じでもなかったころに、きっと誰かの心を震わせてしまって、きっといろんな人の人生を変えちゃった…というのはプロフェッショナルでも言ってたけど 庵野さんは作品を作るしか自分はできないから、貢献できることがこれしかないから、と言ってたけど、でもそれすらできないでもがく人もたくさんいて…だけどエヴァに選ばれるわけもなく、それでも自分の現実を生きないといけない…のだなあ
というわけでわたしはEOE結構完結だなと思ってしまったけど、みんなが口揃えて「おわった!」というシンエヴァ気になります!漫画版もできたら見てから行きたいな〜♪
あとこの終わりはほんとに最初から考えてたところなのかというのは気になった…
あとはとにかく音楽とか見せ方が本当にすばらしくて始終圧倒されっぱなしでした!アスカに精神汚染しながらハレルヤ流すことある!?歓喜を聴きながらカヲルくんが握りつぶされるの待つことある…アレはつらかった…祈るような気持ちで見ていた…
カヲルくんとにかく良いひとで心配になった…良い人すぎる…幸せにしたい…でもシンジくんの幸せが幸せって言いそうだなあ…
おわり